環境紙芝居「 蛇ヶ洞大蛇伝説」

ノーマルスタイル

講談師

旭堂鱗林さんによる読み聞かせ

環境紙芝居「 蛇ヶ洞大蛇伝説」

講談スタイル

講談師

旭堂鱗林さんによる読み聞かせ

これからお話するのは、国の特別天然記念物「オオサンショウウオ」の生息地としても知られている谷川にまつわる昔話です。

むかしむかし、鳥原という村に大の釣り好きの平景伴というおさむらいが住んでおりました。

ある日のこと、いつものように釣り糸を垂らしていると、見たこともない大きくて美しい魚がたくさん釣れました。

ところが、村に戻ってびくをのぞくと、釣ったはずの魚が数枚の笹の葉に変わっていたのです。

次の日、またしてもあれよあれよという間にびくを魚でいっぱいにして村に帰りましたが、中身はまたも笹の葉に変わっておりました。

何の仕業か突き止めるためいつもの場所に向かうと、川上の方からすぅーっと生臭い風が吹き、その先にはバタバタと音をたてながら岩の上に止まる一羽の白いハト。

グッと睨みつけると、ハトはみるみる大蛇へと姿を変えました。景伴さんが力いっぱい矢を放つと、矢は大きく開いた大蛇の口深くに突き刺さりました。 

途端にたたきつけるような土砂降りの雨が降り出し、雷鳴がとどろきました。

大蛇はというと、急所を射抜かれ首を濁流の中に突っ込み動こうともしません。

川は大蛇の血で真っ赤に染まり、七日七夜の間、緋桃の花を流したようだったと言います。

その後、この深みの主である大蛇がたたりを起こさぬよう、ささやかな祠を建ててお祀りし、この深みを誰言うことなく「蛇ヶ洞」と呼ぶようになりました。

三国川は、七日七夜流れた血潮の花くれないにちなんで「花川」と呼ぶようになり、いつしか「はだがわ」と呼ばれるようになったそうです。

時代は変わり、現在の蛇ヶ洞川では不法投棄が問題となっています。不法投棄は、水を汚し生態系を破壊し、生き物の住処を奪っていきます。

愛知県で唯一のオオサンショウウオの自然繁殖地である蛇ヶ洞川が汚染されれば、オオサンショウウオは生きていくことができなくなるかもしれません。

希少な動植物が生息する下半田川町蛇ヶ洞川地区を守るため、瀬戸市は、令和元年10/1、この地区を瀬戸市初の「自然保護・保全の特定地区」に指定しました。

これにより、市民や事業者、大学等の研究機関と行政が連携して清掃活動や夜間観察会等、環境の保護保全活動が行われています。             

皆さんも、身近なことから、瀬戸市の豊かな自然や希少な動植物を守る活動を始めてみませんか?

蛇ヶ洞サラマンダー